Air sac 形成時の EGFR, FGFR 経路の使い分け

Distinct roles for two receptor tyrosine kinases in epithelial branching morphogenesis in Drosophila.
商売敵その2 *1。解析に使ってるエフェクターもほとんど一緒だし、前回 piopioの論文 で使っていた mRFP-moesin がまた登場している。どうしても GFP-moesin ほどの解像度はでないことを再認識。さっさと mKO fusion を作らねば。実験系は air sac で、3rd instar の wing disc に張り付いて成長する trachea の一部。系としての利点は、 embryo では見られない、「細胞分裂を起こしつつ管状の構造を生成する」という現象。これは哺乳類等で良く解析されている肺や腎臓や唾液腺などでの branching morphogenesis の過程と同じ。Drosophila embryo では細胞分裂が完了した後に管状組織 trachea の構築が起きると考えられている。
MARCM システムを利用して single cell の FGFR, EGFR に対する応答性をそれぞれの経路の変異クローンや dominant negative, constitutively active を用いて調べている。結果、 EGFR は proliferation に、 FGFR は directional migration に効いていると主張している。
一応、これまでは disc の一部が air sac になると考えられていた*2ところを live imaging することにより、上皮性を保ったまま trachea の一部が budding していくことを示した。その過程が alpha-catenin-GFP によってモニタされている。
Supplement の movie を眺めてみないと。

*1:その1

*2:どうも abstract を読むとそうではない気がするのであとでチェック