STED microscopy

Stimulated Emission Depletion microscopy の略らしい。原理はMax Planck のサーバにあるこのページによると、以下のようなもの。
蛍光を顕微鏡観察するときの限界は、励起光の diffraction *1 による目的の分子以外への光の散乱によって、対象物以外からの蛍光が生じシャープな像が得られないことによる。だから、問題解決にはまわりの分子の蛍光を抑えればいいことになる。
STED では励起光の直後に STED pulse と呼ばれる短波レーザーを打ち込む。このレーザー光の波長は、目的の蛍光分子の蛍光の波長に等しいだけ赤方偏移させてあるため、励起された分子を quench することになるらしい。STED pulse は励起された蛍光分子を蛍光発色させることなく、基底状態にもどすらしい。
それで、目的の部分には励起光を、その周辺にドーナツ状に STED レーザーを打ち込めば、diffraction による影響がなくなるという話。ちょっと、STED による quenching がよく消化できていない感じ。でも実験データは綺麗に共焦点像よりシャープになってる。原理的には1分子が見えるらしい。
http://www.mpibpc.gwdg.de/abteilungen/200/Bilder/Aufbau-STED.jpg

*1:回折? でいいの?