幹部候補生養成プログラム

よくわからない会社のよくわからない部署に働いている弟と社会のことがよくわからない兄が真夜中によくわからない話をした。最近なにやってんのっていう話で、弟曰く「あにきはプロ?だったら5分で俺に理解させてみろよ」と挑戦を受けたので受けてみる。どうも難しい。サイエンスの研究内容を5分でプロモーションするのは結構きついのではないか。
「社員のモチベーションを向上させるには何をすればいいか」というテーマを扱ってるというので、彼のアプローチを聞くと因数分解すると言う。要するにそのモチベーションを向上させるためにはどのような要素が関わっているのかという風に分解してやって、ここの単純な問題に「還元」してやる、という。彼はサッカーのたとえ話を上手に用いていた。いいチームとは何か、みたいに投影して考えるのが得意みたい。
でも、そういった還元って破綻してる気がする。ゲノムプロジェクトとかなんてまさに還元的な手法の極致ですべての遺伝子をリスト化することに成功した。でも遺伝子のリストからシステムの振る舞いはわからない。Pax6/Eyeless が目の形成に関わる遺伝子です。まあ、そういう解釈も可能でしょう。でも、そういう次元で理解を止めていいものか。そうじゃないと思うんだけど。