学会レポ

conference
  • How epithelial cells organise membrane protein traffic. (Rodriguez-Boulan of Cornell Univ.)

上皮細胞の極性形成の研究の話。歴史的経緯と現在までを話してくれていた。プレゼンテーションは非常に綺麗で参考になる。この先生はかなり男前。初日のセッションでは最高クラス。

  1. Apicobasal protein sorting の発見
  2. Sorting signal の発見
    • Apical signal
      • Glycosyl phophatidyl inositol
      • N-, O- glycans
      • Peptide signal
    • Basolateral signal
      • Yxx?phi
      • NPxY
      • LL, L
  3. Sorting pathways
    • Apical: Lipid laft and MT motors
    • Basolateral: Cytoplasmic adaptors and clathrin
  4. AP1B: Epithelium specific AP for basolateral targeting of proteins
  5. MT and t-snare
    • Apical targeting: syntaxin-3 and MT system
    • Basolateral targeting: syntaxin-4 and actin
  6. Basolateral targeting
    • cdc42 -> IQGAP1 -> actin organisation

系は MDCK だが、 Par-1 によって極性形成が行われて、上述の syntaxin システムが動くことで、ソーティングができるらしい。
こまかい分子的な問題はまだたくさんありそうだが、どうやって Par-1 は細胞極性を発生させるのかは調べる必要がある（既にわかっているのかどうか知らない）。また、形成された極性を syntaxin はどのようにして識別しているのか、という問題もある。

  • Caenorhabditis elagans RME-6, a novel regulator of Rab5 at the clathrin-coated pit. (Grant of Rutgers Univ)

エンドサイトーシス関連分子を取るためのスクリーンをやって面白い変異体を解析している。 VIT::GFP line という yolk protein の GFP 融合タンパク質を内在性のプロモータでドライブする系統を樹立し、この系にたいして化学変異原による F2 スクリーンを行った。
Early endosome 形成前に、小さな小胞同士が融合する過程を示唆するデータが出ている。（大きな endosome がなく、小さな小胞の集積が見られるようになります）。

  • Interaction of paxillin with poly(A)-binding protein 1 regulates cell migration via translational control of Raf synthesis. (Norman of Beatson Institute)

この発表は新しいコンセプトを紹介しているように思える。局所的翻訳によって、 cadherin の調節がなされていることの発見。続きは明日。