非接触の電源供給

コイルの磁気共鳴を利用して 2m 離れた距離へ「非輻射的に」電気を伝える手法の開発の論文。Wireless LAN だので非接触型の接続が定着してきているが、非接触通電はまだ実用化していない。専門外なので読んでもちゃんと理解できるかどうかわからないのだけど、頑張ってみよ。ケーブルなしでも電源供給ができるようになる日も遠くないかもしれない。

Centriole の de novo 合成

Centriole の複製は、mother centriole を鋳型として、daughter centriole が複製されることによりなされると考えられてきてた。しかし、centriole を持たない細胞において、SAK という kinase を過剰発現することにより、centriole が de novo に合成されることを 1. は示している。1. において、筆者らの主張のキーになるのは、以下の二点になる。Drosophila の oocyte には centriole が存在しないこと、そして、そこで SAK を過剰発現すると centriole (抗a-tubulin抗体によって染色される astral microtubule 用の構造の核で PCM マーカーポジティブ) ができた実験結果の二点である。De novo にできた centriole の透過電子顕微鏡解析もおこなっているので、 SAK の過剰発現によりcentriole ができることは問題ない。
ただし、文献2によると oocyte には centriole が存在している。
また、1. では SAS-4, -6 の knock down を S2 細胞で行い、 SAK の過剰発現による centriole の過剰生成が SAS-4, -6 依存的であることを示している。 SAS の変異体は viable だったと思うので、 S2 を持ち出さなくても、 vivo で centriole の合成に関するシグナルの上流下流解析が可能なはずだが、その実験はない。
4. の文献の 1. におけるあつかいも気になる。アブストラクトを読む限りほぼ同一内容な気がするが Science と Current Biology に別々に出ている。
Cilia に仕事が絡みそうな身としてはもう少し調べてみないと。

  1. Revisiting the role of the mother centriole in centriole biogenesis.
  2. The centrosome-nucleus complex and microtubule organization in the Drosophila oocyte.
  3. Flies without centrioles.
  4. Overexpressing centriole-replication proteins in vivo induces centriole overduplication and de novo formation.

戦争のアウトソース

外注される戦争―民間軍事会社の正体
なかなか、キャッチーなタイトルの一冊。冷戦終結後の軍縮による人員不足と、手に職を持った軍人たちが起こした戦争ベンチャーイラクでどのように活動しているのか、ということのレポート。

Actin の状態をモニタして転写と共役させる機構 - MAL and SRF

Nuclear actin regulates dynamic subcellular localization and activity of the SRF cofactor MAL.

Cancer Reseach UKRichard Treismanのグループ。FRETによりactinとMALの結合を動的にモニターしている。

Evidence for tension-based regulation of Drosophila MAL and SRF during invasive cell migration.

TTL (Temasek)に移る Pernille Rorth のEMBL時の仕事。Vivo における MAL の役割を再考察する上で、Richard Treisman のグループの仕事は興味深い。