BMB2007
第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会の演題登録開始が間近。2007年7月10日(火)〜7月24日(火)17:00。
Live imaging
ここ数年の課題だった in vivo dual color imaging の系が確立した。
GFP + mCherry の組み合わせにより、十分な光量が胚発生時においても得られることが判明。蛍光分子の発色団が成熟して蛍光発色可能な状態になるまでの時間と発生の速度が問題だったが、mCherry はこの難題を克服してくれた。
Live imaging によって得られる情報は、固定サンプルによって得られるものよりも次元が一つ大きくなる。二色の imaging によってさらに情報量が拡大した。
ダイナミックに変化するものを見るのは本質的に面白い。だが、live imaging しなければ今、解析しようとしている問題には対処できないのかどうか、この点は明確にする必要がある。スナップショットだけでも十分な場合は多い。この点をきちんと見分ける意識が必要だと感じる。ただ、imaging しているのでは本質的に固定標本と差がないかもしれない。
特定の脂質との結合検出
いつか使うかも。
Retrovirus の放出と細胞質分裂機構の相同性: ESCRT, endosome sorting 機構の関与
Parallels between cytokinesis and retroviral budding: a role for the ESCRT machinery.
King's College LondonのJuan Martin-Serranoグループから。
HIV-1 の放出に必要な Tsg101 (Tumor susceptibility gene 101), ESCRT-1, Alix (ESCRT associated protein) が cytokinesis 時に midbody へ Cep55 依存的に局在することを示した。Tsg101, Alix を siRNA により knock down すると、細胞質分裂が完了せず、多核化した細胞が増えることも見ている。
細胞膜トポロジーを変換する現象である、ウィルス放出や細胞質分裂時に似たような分子機構が関与していることが推測される。
The ESCRT complexes: structure and mechanism of a membrane-trafficking network.
Tube size control and airway clearance
Wurst is essential for airway clearance and respiratory-tube size control.
Drosophila 気管系は管状上皮形成メカニズムを解析するモデルシステムのひとつである。LIME instituteのMichael Hochグループの仕事。管状上皮の形成過程では、管は始め液体が満たされた状態で発生する。その後、液体が空気に置換され、ガス交換の器官として機能を発揮する。この液体から気体への管腔内置換に、膜貫通分子であるWurstが関与していることを発見した。Wurst は clathrin と直接相互作用し、endocytosis の機構を制御することで液体 -> 気体への置換に関与している。データがとても綺麗な論文。
Exelixis stock catastroph
Unfortunately we have had a catastrophic failure of one of our incubators which housed one copy of the Exelixis collection. As a consequence we will not be accepting new requests or shipping any unfilled requests until we have reestablished a second copy of the entire collection. This process should be complete by the end of July at the very latest.
Exelixis からしばらくストックの供給が停止する。復帰は最短でも今月末とのこと。しばらく Bloomington 頼み。