プロトコルの意味

ひとつひとつちゃんと意味を抑えて実験することが大事っていうことは4回生の時にさんざん仕込まれた。しかし、ちょっとおろそかにしていて*1理解を伴わずに簡略化プロトコルとかを大量サンプル処理のために導入した。その結果、解釈に困るデータが得られて困っていたのだが、古くからの書物を読んでみるとちゃんと意味が書いてある。
Rapid isolation of genomic DNA template

  • Tris-HCl (pH8.0), SDS, NaCl, EDTA のバッファーで個体を破砕

意味は SDS で膜 (細胞膜/核膜) を破壊しつつ、タンパク質を SDS で可溶化する。EDTA により DNase は不活性に保たれる。

  • Potassium Acetate, LiCl を加えて遠心

SDS-Protein の複合体を沈殿させ、水溶性の DNA と分離

  • 上清をとってイソプロ沈

タンパク質を塩析させたあとが一番肝になるステップで、ここでいかに debris のコンタミを防ぐかが最終的な DNA の精製率にクリティカルに効いてくる。ちゃんとわかってれば神経を使うところが自明なはず。
というわけで初心は大事。

*1:馴れてきた気がしてたるんでるのか